オーディションはざっくりと、公開オーディションと、所属事務所などにのみ連絡の来る非公開オーディションに大別されます。さらに細かく分けると、ドラマやテレビで活躍する俳優・女優さんと、ミュージカルなどの劇団に所属する俳優・女優さんに大別されます。

テレビ・ミュージカルの両方活躍出来るマルチタレントさんもいますが、ドラマ俳優や劇団員では、求められるスキルが別物になりますので、どちらかに絞って考えたほうが良いでしょう。いずれにせよ、オーディションでは実技審査や面接があり、そこでは特技を披露することになります。今回はそんなオーディションの特技披露の攻略法と、その例について詳しく説明します。

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オーディションで特技を披露するまでの流れ

オーディション 特技 披露 例

オーディションは、まずは書類審査からスタートし、そこで受かった場合に一次審査、長くても三次審査ほどで終了するという流れが多いようです。その中で特技をオーディション時に披露するのは、最終審査または面接時でのケースが一般的です。

ミュージカルや劇団員の審査の場合は、一次審査からダンスや歌の披露など、実技を披露する機会が早い場合が殆どです。書類審査に関しては、オーディションでの自己PRの書き方を例文付きで紹介【書類審査編】にまとめてあるので参照してみてください。

さて、書類審査に関してはさておき、特技の審査についてですが、まず遅刻などは厳禁なので注意しましょう。そして面接は最初の5分で合否が決まるものだと考えてください。最初の5分の第一印象が命取りにならないよう、イメージトレーニングしておく必要がありますね。

鏡に向かって動画を撮ってみるのも良い作戦です。面接時間が30分ほどと考えると、残りの25分は、面接官が確認したい事項をチェックしたり、話題を掘り下げていくものだと考えましょう。

オーディション 特技 披露 例

面接は、ノックするところから始まっています。社会人に必要なマナーが備わっているかチェックされます。社会人として成長した人間でなければ、現場スタッフともうまくいきませんし、需要(人気)がなくなれば見放される厳しい世界でもあります。

挨拶の姿勢、目線は面接官を見ているかチェックしましょう。ミュージカル俳優を目指している場合は、面接前に特技披露が終わるケースが殆どです。課題曲などは、書類をパスした人に事前に知らせが来ることが多いので徹底的に練習しましょう。

実際の面接での特技披露ですが、ドラマ俳優さんの場合は熱意やキャラクター性を見ている場合が多いです。できれば、その場で披露できる特技を一つでも身につけておくのがいいでしょう。ギターを弾くのであれば、持参しても構わないと思います。

歌が得意と履歴書に書いたのに、実際歌を歌ってみたらレベルが低かった、とならないように、履歴書に沿った自分を披露できるよう心がけましょう。ゆえに、履歴書でもあまり背伸びしない内容にすることがポイントとなります。

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オーディション時に特技を披露する必要性と特技が無い場合

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ミュージカル俳優さんの場合は、実力が伴っていないといけませんので、ダンスや歌に磨きをかけておく必要がありますが、ドラマ俳優の場合のオーディションはどうでしょうか?そもそも面接というのは特技を披露する会場ではありません。

実はその場で披露できるような特技を身につけている人はあまりいないもの。では、なにが重要視されているかというと、目標に向かって、どのようなプロセスで目標をクリアしたのか、その意気込みや過程を審査されるわけです。

特技というと、資格を持っていなくてはいけないのかと考えがちですが、そんなことはありません。特技披露は、自分の個性を見せる場面だと考えましょう。

特に特技が思いつかなくても、例えば掃除にしても、水回りはここまで徹底的にやる、というアピールがあれば、面接官も、「お、面白いな」と思って深く掘り下げてくれるかもしれません。

オーディションの書類審査で特技を書く重要性

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具体的な芸能人の名前を幾つか考えてみましょう。すると、その芸能人のイメージがパッと浮かびませんか?芸能人の俳優や、女優、モデルにしても、「この人はおしゃれで笑顔がかわいいです」など。

他にも「いつもインスタグラムにダイエット情報をアップしているな」とか「明るい性格だな」だったり「ちょっとコミカルな性格だな」…と、芸能人によって色々なイメージが沸くことでしょう。

つまり、芸能界における特技とは、賞を受賞しているとか、びっくりするほど何かが出来ると言うよりは、一つの課題に取り組むあなたの姿勢がどんなものなのかを見ていくことになります。

俳優、女優、モデルにしても、自分の色に染まった個性や特技をアピールすることで、審査員は「この人にならこの仕事を任せたい!」と思ってくれるはずです。

審査員の目を引く特技の書き方とは

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芸能界における特技の重要性は“あなたの個性”と言い切ってもいいでしょう。芸能界で長く活躍するためには、自分の好きなことを掘り下げて書くといいでしょう。

こちらの記事でも詳しくまとめてありますが、その場で披露できる特技があれば一番ではあるものの、もしも披露できる特技が無い場合は、身の回りを振り返ってストーリーを膨らませた特技を書きましょう。とにかく書いてみることで文章力や訴求力もアップします。

どうしてもオーディションで落選が続いているという方は、今一度自分の持つ新たな特技を模索してみましょう。真面目そうな外観なのに、実はお笑いに詳しいなど、ギャップのある特技も審査員にとっては印象に残るポイントの1つとなります。

逆に言えば、特技があまりにも普通過ぎないか、もう一度履歴書を見直してみましょう。例えば、単に音楽鑑賞が好きというよりは、好きなジャンルを掘り下げてみたり、少し工夫をしてみる必要がありそうです。

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オーディションで特技を披露する際のコツについて

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俳優・女優に関しては、演技力、感情のコントロールや体調を維持する力、滑舌(かつぜつ)の良さなどが求められます。中でも、すぐに練習したいのが滑舌です。

オーディションの場ではどうしても緊張してしまうものですが、実際のオーディションを想定して、詰まることなく自分についてアピールできるよう何度も練習しておきたいところです。

また『カメラテスト』といって、カメラの写り具合を確かめる場合もあります。自分がどのように映るとカメラ映えするのか検証しましょう。モデルであっても、他に俳優や女優であっても、カメラ映りは非常に重要になります。

全身鏡が部屋に無いというのはもってのほかです。最近はアクリル板の鏡も売られていますので、少し大きめの鏡を壁に取り付けるのも良いかもしれません。

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ネガティブな方も多いですが、大切なことはまず自分に自信をつけること。過剰なナルシストは嫌煙されますが、少しナルシストが入るぐらいで丁度良い自信を持つことができます。自分に自信が無いようでは、芸能界で生き抜くことは難しいといっても過言ではありません。

自分の理想の仕事に就けるかは、出会いや運も味方につける必要がありますが、出会いや運も、日頃のトレーニング次第では台無しになってしまうこともあるということは頭のどこかに覚えておきたいところ。

残念ながらルックスだけで入ることができるほど芸能界は甘くはありません。重要であるのは『演技力』や『カメラ映り』の良さ、そして滲み出る『個性』です。昨今ではモデルさんも、どんどんテレビに出演する機会が多くなりました。

まずは面接に向けて自己紹介スキルをアップさせましょう。自己紹介も魅力的にできないうちは、もっと練習を重ねる必要があるということです。スキルを伸ばすために、自己紹介を録画して特技を披露した自分を客観的に見てみるのも効果的です。滑舌が悪い人は、原稿を作って噛まないように練習しましょう。

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特技を披露する際の注意点と気を付けておくこと

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まず、自分が将来どのような活躍をしたいのかハッキリさせましょう。最初からやりたい仕事に就ける人は少ないものです。

ですので、オーディションで特技を披露する際に審査員から何か要求があった場合は素直に従います。「私は将来○○になりたいので、そんな仕事やりません」という傲慢な態度は命取りです。

また、自分の表情を再度確認したいものです。先ほども述べましたが、録画をしてみてみると、自分が笑顔ではなかったりします。実は俳優、女優を目指しているという人でも、演技の練習をしている人は少ないのです。

ですから、オーディションで合格するために、姿勢はだらしなくないか、滑舌つまり自己紹介を噛まずに言えるか、等を注意したいものですね。

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オーディションで披露する特技が無いという場合

オーディション 特技 披露 例

特技がない場合はどうでしょうか?オーディションに受かるためには、まず第一に養成所への入所をオススメします。全国には様々な養成所があるわけですが、ネット上などで第三者による口コミや評価などに影響されないようにし、自分が通ってみたいと思う養成所は必ず自分自身で調べましょう。

さて、養成所ではレッスン料を支払って所属することもあって、どちらかと言えばオーディションで受かる場合が殆どであり、入所後はプロの指導によってスキルが大幅に上昇します。

そして、特技が思いつかないという方にとっても、養成所ではプロの講師に相談できることも非常に心強いところ。もし「養成所に通うためのお金を支払っていると貧乏暮しになってしまう・・・」と思ったのであれば、養成所に通うために普段どのようにお金を節約しているのか書き出してみましょう。

こだわりの節約術は誰しもが持っているもので、掘り下げると、特技の一つとなります。あくまでもこれは参考例ですが、節約術は書くのも、とっつきやすいので文章におこしてみてください。

プロに育成してくれるオススメの養成所

先ほど説明したように、全国には非常に多くの養成所があります。そんな全国に何十何百とある養成所の中から探すとなると、一体どれを選べば良いのか、どの養成所が自分に一番合っているのかなどで迷ってしまうものです。そんな方にはまず業界最大手であるテアトルアカデミーのような有名な養成所に通ってみても良いかもしれません。

赤ちゃんモデルや子役のイメージが強いという方も多いかもしれませんが、実はテアトルアカデミーではモデル・俳優・女優・歌手・声優・ダンサー・劇団・お笑いなど、ジャンル問わず様々なプロを育成する万能な養成所としても有名です。子供だけでなく、中学生や高校生に大学生、さらには社会人や40代以上のシニアの方まで入所しており、それぞれの年齢に応じたレッスンは高い評価を受けています。

芸能界との強いパイプを持っているテアトルアカデミーでは、人によっては最短3ヶ月でデビューされる方もいます。テアトルアカデミーではプロの講師を始めとして、共に同じ夢を抱く多くの友人たちとの交流も増えるので、必然的にオーディションに合格するための知識も増えていくことでしょう。オーディションは毎回無料で行われているので、一度挑戦してみても良いかもしれません。

大手事務所への所属を目指す方も非常に多いですが、実はテアトルアカデミーを経て有名かつ人気の事務所に移籍された方も多いです。例えばスターダストプロモーションに移籍された本仮屋ユイカさんや、オスカープロモーションに移籍された本田望結さんなど。養成所でしっかりと基礎を身に付けて大手事務所への所属を目指すことが、何よりの一番の近道なのかもしれません。

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「オーディションで披露する特技が無し」の人はどのようにカバーするか

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特技がこれといってない場合は、ハマっている携帯ゲームやSNS、お風呂で自分が身体のどこから洗うかなど、日常でいつもやっていることに焦点を当ててみましょう。例えばお風呂は入らず、シャワーのみだという場合を想定して考えてみます。

すると「何故シャワーじゃないとだめなのか?」という一つのストーリーを書くことができます。「足湯をしている」「お風呂の時間は極めて短い(もしくは長い)」と、そんなことでもちょっとした自己紹介に繋ぐことができるのです。

料理が得意な人はその場で披露できなくても、得意料理について詳しく解説してみても良いでしょう。今のこの時代でSNSを使用していないという人はほとんどいません。他にもLINEやインスタグラムをやっている人は、普段からどんな投稿をしているのかをアピールすることもできます。「自分には特技がない!」とは言っても、実は特技に変えられる日常は必ず存在します。

逆にSNSをやっていない人は、「いまどきなぜSNSをやっていないのか」というストーリーを描くことが出来ます。審査員が感心するような、受賞歴を披露するうんぬんではなく、あくまでも“自分の色を出すための特技”と考えることが大切です。

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オーディション時に特技を披露した人達の例(経験談)

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ここからは実際にオーディションを受けて特技を披露し見事合格した方達の声を紹介したいと思います。ネットなどで調べてみると、人気芸能人達が過去にオーディションでどのようなことをして合格することができたのか等は沢山紹介されています。しかし、どちらかと言えば芸能人達のエピソードよりも、もう少しリアルな話が聞いてみたいということが正直なところ。

そこで実際に過去にオーディションを受けた方に対してアンケートをとってみることにしました。全員分のエピソードを紹介すると長くなり過ぎるので、その中から7人ほどのオーディション経験者に絞ります。やはり十人十色ということもあって、どの方も披露した特技は違いますが、共通している点としてはやはり「合格したい!」という熱意が感じられるところ。それでは1人1人の声を紹介します。

某プロダクションのオーディションでの例

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私は15歳の時に進路に悩み、当時は珍しい声優募集を含んだプロダクションのオーディションを受けました。何のレッスンも受けた事のない全くの素人で、淡い憧れだけで書類を送り通過してしまいました。

声優自体の認識が今より低く、「顔が出ないら良いかも」というざっくりな動機だったように思います。普通の中学生で勉強はイマイチ、運動も部活動くらいしかしていなくて、何を披露したら良いのか、道具を揃える財力も頭も無くて今のようにネットで調べる術も無かったので、とりあえず“歌を歌ってみる”ことにしました。

先生にも、友達にも上手いと言われる事が多々あったので、「これって自分の特技なのかな?」とは思っていました。音源などはもちろん無くて、そのままアカペラで歌うしか無かったですし、歌詞も暗記するしか無かったのですが、やってみました。

結局緊張からか、最後の方の歌詞を忘れてしまって、途中までになってしまいましたが、後日合格通知が届きました。あの時、歌を歌うという特技を披露して本当に良かったと思いました。

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某モデルオーディションでの例

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特技で『あいうえお作文』というものをよくやっていました。オーディションにいる女性はみんな可愛いし綺麗だしスタイルも良いんです。その中で他の人とは違う“何か”や他の人が持っていないセンスを短時間で披露しないといけません。

立ち姿、声の出し方、笑い方一つ一つのことを意識します。そこで考えた結果、“大人なんだけど子供のようなことをしよう”とおもいました。言い方を変えると“子供ができたらすごいことを大人ができたら笑える”ことを意識しました。

オーディション関係者の男性の名前をお尋ねし『あいうえお作文』を作るのです。本当にしょうもないことなんですが、それを“あたかもすごいことのようにかつ楽しみながら披露”する。

色々な本を読んで言葉を勉強し最近の時事問題を混ぜながら作ります。その頑張りも報われたのか、某モデルオーディションに受かることができました。私は天才型ではないので、これからも努力を続けて頑張っていきたいと思います。

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某アイドルオーディションでの例

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私は16歳のときに某アイドルオーディションを受けました。前後のオーディションを受けにきた人は、歌であったり小芝居であったり、大声で叫んだりとやはり、アイドルらしく、印象に残るものばかりでした。

私もアイドルらしい特技が必要だと思ったのですが、『バトントワリング』はマイナーなこともあり強みになるのか不安でした。

小さい頃から習っていたので自信を持っていたのですが、緊張しながらだったので笑顔が引きつっていたのかもしれません。周りの人に圧倒されていたこともありました。審査員の方が気遣ってくださり、「もう1度、深呼吸してから踊ってほしい」と言って下さりました。

2回目は緊張も解け、私自身も満足する演技を披露することができました。その審査員の方がいらっしゃったことが多きいのかもしれませんが、アイドルオーディションに勝ち抜くことができました。

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某子供用雑誌のモデルオーディションでの例

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娘が某子供雑誌のモデルオーディションに参加した時の体験談です。原宿で買い物をしているときに声をかけられてオーディションを受けることになりました。

娘は小さいころからチアを習っていたので、そのユニフォームを着て“体の柔らかさなどの特技を披露”しました。基本的にチアは一人でできる技が限られているので、その技と体の柔らかさを組み合わせて音楽を流しながら踊るスタイルにしました。

音楽も普段から自分が踊っているもので、アレンジが施されているものなので、リズムを刻みやすくノリの良い曲をチョイスしました。チアでポンポンを手で持つので、それも雑誌のイメージに合わせた元気な感じの色の物をこの日のために作りました。

当日は音源を担当者に渡して、局が流れると踊るスタイルにして、その間チアで大事な笑顔を存分に審査員のアピールしました。おかげで娘がオーディションに合格することができたのでとても嬉しかったです。

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某キャンギャルオーディションでの例

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私はダンスをしていて、体が柔らかいことが自慢でした。オーディションでは、特技として“体の柔らかさ”を披露しました。ただ、柔らかいだけではインパクトに残らないと思ったので、ヨガの知識を活かして、体の筋肉や代謝の説明をしながら、ヨガのポーズを披露しました。

柔らかいので、難しいポーズも余裕でできました。審査員には、女性もいたのでヨガを習っているらしく、話に乗ってきました。

男性審査員からも、難しいポーズはインパクトがあるので、そんな部分まで曲がるのかとびっくりされました。何も用意しなくても、すぐにできて、インパクトがありました。

ヨガを習っている子は、他にも何人もいて特技として披露していましたが、私のようにすごく曲がったり、変なポーズができたり、知識を披露した人がいなかったので、他の人と差をつけて、審査員にアピールすることができました。

某声優プロダクション所属オーディションでの例

私は大学生の頃に某声優養成所に通っており、卒業する頃に某プロダクション所属のオーディションを受けました。特技は1人1つだけ披露できることになっており、私は無難に歌を歌うことにしました。

特に歌を習っていたとかそういう訳ではないのですが、歌の先生にも上手いと言われていたので少しだけ自信はありました。オーディションの審査員は4名、厳粛(げんしゅく)な雰囲気で大変緊張しましたが、いざ歌い始めるとリラックスすることができました。

歌い終わって、審査員の1人からは「歌のお姉さんみたいな歌い方だね」と言われましたが、それが良い意味なのか悪い意味なのかは分かりませんでした。他の3人の方は無表情でニコリともしていませんでした。

披露した特技に関するコメントを聞けたのはそれだけで、あまり手応えがなく落ち込んでいたのですが、約25倍の倍率をくぐり抜けてプロダクション所属に合格することができました。

某ミュージカル女優オーディションでの例

オーディションそのものが初めてだったので、緊張が大きかったのですが、意外なことに、私は特技の作文で合格したように思います。もちろんダンスやセリフの朗読などもあったのですが、最終審査の中には自分の思ったことをそのまま書いて良い作文がありました。

題目は当日知らされるために準備はできなかったので、その分自分の思いをそのまま書きました。リズム感を見るダンスでは目の前に既に舞台に立っている俳優さん達が多く座っていたので、緊張のあまりリズムに合わない体の動きを披露してしまい、試験管の方から「音楽をよく聴いて」と言われてしまいました。

心の中で「(ああ、ミュージカルの女優のための試験なのに、何やってるんだ)」と焦りました。けれども、作文では「貴女がここに書いたこと、その通りだと思います」と、主催者の中でも中心的な方に静かな口調で褒めていただき嬉しかったです。

結果、合格の通知をいただき、喜びました。オーディション合格の判定がどこでなされたのか、その本当のところは分かりませんが、特技に限らず、素直に、正直に、飾らず、あの時の持てるだけの力でぶつかったのが、秘訣だったのかなと思い返します。

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大切なことは特技よりも個性や自分の色を発揮すること!

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少し話が重複しますが、特技を披露するオーディションの場は、自分の個性や自分の色をアピールする重要な場所だと思ってください。具体的に言えば、あなたしか持っていない“独自の魅力”をアピールすることです。

挨拶にしても、格式ばった言い方をするのか、おちゃらけた挨拶から入るのか、そのやり方は十人十色です。主役に近い大きな仕事になるほど、その人の個性が重視されます。

自分の色を出す例として、外国語がわからなくても、例えば挨拶だけはどこかの国の言語に置き換えることが出来るというのも個性につながります。挨拶程度なら、ネットの翻訳機能で何でも手に入る便利な世の中になりました。

さらに、「ネットの翻訳機能をつかいましたので、合っているか分かりません!」と丸投げしてちょっとした笑いを取り、面接官との距離を縮めることも受かるコツです。

オーディション 特技 披露 例

面接官も「この人は、ネットを使ってきちんと調べてきたんだな」という背景を理解するものです。日頃の努力はすぐに態度に出ます。

そして、魅力的な人間に人は自然と集まるものです。面接官も人間ですので、特技を披露することで、その場の雰囲気をあなた色に染めて、面接官のハートをキャッチしたいものです。

ですので、外観だけで面接に受かるわけではないというのは実はとても重要なことなのです。逆に言えば、面接官がその先、もっとこの人について知りたいな、と思わせてしまえばこっちのものです。

最後に、社会人としてのマナーをきちんと守りましょう。どんなに人気が出ても、現場スタッフとコミュニケーションが取れなければ、継続してお仕事を受けることは難しくなってきます。言葉使いにしては注意が必要です。また、コミュニケーション力をつけるように日常でも気をつけましょう。

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オーディション 特技 披露 例

モデルであれば、必要な体型を維持することが求められます。太りやすい体質の人は、より努力が必要になってきますが、体型維持に関して、キープする熱意がなくては芸能界で生き残ることはできません。

俳優・女優の場合は、受けるオーディションの内容を事前に分かる範囲で把握しておくことが重要です。お笑いの場合はネタを仕込んでおく必要がありますが、俳優、女優の場合は事前にざっくりとした配役が分かっている場合が殆どです。

もし脇役だったのであれば、自分の立ち位置を料理で例えると、『スパイス』などのようなメインの食材を引き立ててくれる存在と考えてみましょう。料理の味を左右するのにもかかわらず、主役を食ってしまわない存在になることです。

そして、スパイスがなくてはならない存在であることを印象付けることです。主役のオーディションの場合は、更に倍率が上がりますので、滑舌を鍛えておくのは最低限必要な練習となります。このように、オーディションを受けるのであれば、様々な角度から意識して臨み、自分にしか持っていない特技なども披露して合格を目指しましょうね♪

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