あるきっかけでミュージカルの舞台でキラキラ輝く俳優(女優)に憧れたものの、果たして高校生以降からチャレンジしても大丈夫なのか不安になっている方はいませんか?「昔からミュージカルの世界に興味があった」という方から、「中々これまで縁が無かったけど、やっぱり夢を追いかけることにした」という方まで様々ですが、これから挑戦するに当たってどうすれば良いのか分からないのが本音・・・。
そこで今回は、ミュージカルのオーディションに高校生から挑戦するための心得について紹介します。高校生からミュージカルの世界に飛び込むのは今からでは遅いのか、これから挑戦していくために何から始めていけば良いのか。そして腕を磨くためにどこの養成所(劇団・事務所)に所属すれば良いのかなど、考え始めると頭がゴチャゴチャになってしまう方は参考にしてみて下さい。
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ミュージカルは高校生から挑戦するのはもう遅いの?
ぶっちゃけミュージカル俳優(女優)を目指す方にとってまず心配になる事と言えば、やはり高校生からでもなれるものなのかというところ。結論から言えば高校生からでもミュージカル俳優になることは可能ですが、その道はやはり険しいものになることは覚悟しておかなければいけないでしょう。簡単に「ミュージカル俳優になりたい」という方がいますが、まず自分の状況を客観的に見てみましょう。
例えば自分自身がとあるオーディションの審査員を担当しているとして、高校生からミュージカルの世界に飛び込んできた全くの初心者と、幼少期から養成所でレッスンを受けてきた方ならどちらを合格させたいと思うでしょうか?「例え初心者だったとしても、そんなのやってみなければ分からないじゃん!」とポジティブに考える方も中にはいることでしょう。
ですがその考えは主観的な考えかつ綺麗事であり、責任ある審査員や業界の関係者達の立場からすれば、スキルも実績も経験も舞台出演歴も無い方をオーディションで合格させるほど恐ろしいものはありません。・・・と、これは別に高校生から挑戦することが無理だと言っているわけではなく、高校生の年齢であればこういった厳しい現実も見つめて受け入れることも大切だということです。
つまり高校生からミュージカルの世界に飛び込むのであれば、それだけ本気の覚悟で取り組んでいく必要があるということであり、中途半端な気持ちであれば大人しく就職活動または大学への進学を考えた方が良いでしょう。大手のミュージカル劇団に入団したり商業オーディションに出演したいという方、安定的な給料を貰いながらこの世界で生きていくという方は並大抵な努力では足りません。
バレエなど一部の習い事の経験がある高校生の場合
ミュージカルにはざっくり演技力・歌唱力・ダンス力の3つが必要になるわけですが、この中のどれかが得意だったり昔から習っていた(今も習っている)という方もいます。例えば「歌うことが好きで周囲からも良く褒められる」という方がいますが、プロからしてみれば所詮お遊び程度のレベルです。中には“隠れていた原石”として発掘される方もいますが、残念ながらそのような方はほんの一握りです。
ただ、昔からバレエを習っていたという方や今も習っている方は、もちろん全くの初心者に比べれば有利ではあります。しかしそれでも将来性で言えば中学生の初心者に軍配が上がってしまうのは仕方の無い事実です。結局のところ何か1つ得意なものがあったとしても、全体的に見ればその特技は非常に小さいものであり、ミュージカルの世界へ飛び込む難易度は初心者とそれほど変わりません。
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ミュージカルオーディションの種類について
ミュージカルの世界に飛び込むためにはオーディションを受けることは必要不可欠です。とはいえ、一言にオーディションと言っても、ミュージカルオーディションには様々な種類があります。全くミュージカルの世界が分からない方にとっては、まずはどんなオーディションがあるのかを知り、そして今の自分の状況であればどのオーディションを受ければ良いのか理解しておきましょう。
主に募集されているオーディションには『自己負担のミュージカル出演オーディション』『中小ミュージカル劇団のオーディション』『商業ミュージカル出演オーディション』『大手劇団への入団オーディション』などがあります。それぞれのオーディションによって難易度はもちろんのこと、お金の面(出費)などでも大きな違いあるので、1つずつ簡単に解説していきたいと思います。
その①『自己負担でのミュージカル出演オーディション』
初心者や未経験の方でミュージカルに出演したいという方は、まずアマチュアまたはそれに近いレベルのミュージカルに出演して経験を積んでみることを検討してみることも良いでしょう。こういったオーディションには初心者の方からプロを目指している方まで幅広い応募者が集まりますが、自分自身でお金を出して出演することになることも少なくありません。
もちろん自己負担のミュージカルばかりではありませんし、一方で中には悪質にお金を騙し取られたというケースも聞きますので、オーディションを受ける前にしっかり情報を収集しておくようにしましょう。逆にミュージカルに出演するためにお金がいるからといって確実に悪質だと決めつけずに、あくまで実践経験を積むためにオーディションを受けてみても良いでしょう。
その②『中小ミュージカル劇団のオーディション』
中小のミュージカル劇団といっても、劇団によって研究生またはレッスン生から始めなければミュージカルに出演できないというところや、在籍中にオーディションに合格することで公演に出演できるというところがあります。そして何より気を付けておきたい点としては、チケットノルマの制度がある劇団またはカンパニーもあるということ。
もしもノルマが達成できなかった場合は余った分のチケットを全て自分で購入しなければならず、数万円~数十万円を自己負担することも。これにより貧乏飯を食べながらもバイトを掛け持ちしながらミュージカル俳優(女優)を目指している方は非常に多いのが現実です。どの業界でも言えることですが、親に頼らない気持ちでその環境に身を置く覚悟がなければ成功することは難しいかもしれません。
その③『商業ミュージカル出演オーディション』
一般で募集されることがほぼ無いとされている商業ミュージカルのオーディションでは、当然情報も滅多に公開されることがありません。その理由として、クローズド案件(オーディション)として主催者が募集しているのは芸能事務所や劇団に所属している方に対してのみであることが多いからです。なので主な役がすでにある程度決まっているケースが多いのもこの商業ミュージカル。
つまり商業ミュージカルに出演するチャンスを掴むには何かしらの劇団または芸能事務所に所属しておく必要があります。中には特定のレッスンスタジオなどに募集情報が掲載されることもあるようです。このオーディションではこれから育成したい方ではなく即戦力の方を求めていることが多いので、初心者や少しダンスをかじった程度の方では合格は難しいと思っておいた方が無難でしょう。
その④『大手劇団への入団オーディション』
大手劇団として思い浮かぶのはやはり『劇団四季』や『宝塚歌劇団』などでしょうか。例えば劇団四季ではオーディションには一般と研究生の2種類があります。一般はいわゆる即戦力の能力を持った方を求めており、研究生とは1年間無料レッスンを受け、その後のオーディションで合格すれば一般コースに入ることができますが、成績が悪い方は退団(入団すらしてませんが)することになります。
一見すると未経験者や初心者はまず研究生コースのオーディションに挑戦すれば良いのではと思ってしまいがちですが、このコースには一般でも通用するのではないかと思えるレベルの方も受けているので、例え研究生コースであっても倍率は非常に高いです。ちなみに劇団四季は劇団員になることでサラリーマンのような安定した給料を得ながらミュージカルに出演できる数少ない劇団の1つです。
ミュージカルのオーディションサイトで情報収集してみる
オーディションの種類はざっくり上記で紹介した通りですが、次にやるべきことはミュージカルのオーディション情報が掲載されているサイトを参考してみるということ。とはいえ、ミュージカルオーディションの情報を掲載しているサイトは非常に多い上に、どのサイトを確認すれば良いのか分からないということも正直なところ。
ちなみにオーディションの情報を掲載しているサイトは『デビューNAVI』『CINEMA PLANNERS』『オーディションinfo!』『Deview』『Web Audition』『目指せミュージカル出演!』『Audition&Debut』などがあります。もちろん情報サイトはこれだけではありませんが、これ以上紹介すると本格的に頭がパンパンになってしまうので、まずはこれくらいにしておきます。
・・・といっても、上記のサイトだけでかなり多くのミュージカルオーディションの情報が得られるわけなので、その中から自分自身が出演したいと思えるオーディションを何個か絞って挑戦しましょう。注意点としては一般募集されているものと劇団・芸能事務所に所属している方にのみに応募資格があるものが存在するということ。
ミュージカル俳優(女優)に本気でなりたいと考えている方が出演したいと思うものは大抵一般募集されていないことが多かったりするので、その場合はまず劇団や芸能事務所への所属を目指すことから始めましょう。そしてそのどちらかに所属するためには養成所に通って実力と経験を積むという選択義もあるということを理解しておきましょう。
オーディションの流れをある程度知っておこう
『ミュージカル俳優(女優)を目指す』→『ミュージカルオーディションの種類』→『専門サイトでミュージカルオーディションの情報収集』まですれば、次はオーディションの流れをある程度知っておきましょう。ただ劇団や事務所への入所オーディション、そしてミュージカル出演オーディションによって細かい内容は違うので、そこは臨機応変に対応して下さい。
一般的にミュージカル関連のオーディションでは一次で書類審査、二次で実技審査、そして三次の面接を終えて合否の発表といったところでしょうか。二次審査へ通過された方の中にはオーディション会場にどんな服装で行けば良いのか質問される方が多いですが、芝居やダンスを行うので必ず動きやすいシャツとズボンを選びましょう。最低限清潔感を意識しておけばどんな格好でも問題はありません。
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一次審査では写真・志望動機・自己PRが重要
一次審査では写真と履歴書(応募用紙)を用意することが多いですが、その中で特に力を入れておきたいのが写真・志望動機・自己PRの3つです。オーディションによって違いますが、写真は全身とバストアップの2枚またはどちらか1枚が必要になることが一般的です。写真の撮り方は『オーディションの写真と服装の色を意識して合格するためのポイント』を参考にしてみると良いかもしれません。
ミュージカルオーディションでは特にレッスン歴や舞台出演歴などが重視されている場合もあるので、もし何かしらの経歴があればしっかり記入しておきましょう。本気で目指している熱意を伝えたい気持ちは分かりますが、志望動機でも自己PRでも長文になりすぎないように気を付けるようにしましょう。そしてこれらについては以下の記事を参考にして書いてみると合格率が高まるかもしれません。
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二次審査ではダンスor歌唱or演技の審査が行われる
二次審査ではまず実際に応募者と審査員が顔を合わせることになるので、緊張せずにリラックスして堂々とオーディションに臨むようにしましょう。審査員や会場のスタッフに対する礼儀・マナー・口の利き方は当然の事で、特に遅刻は厳禁です。必ず・・・とは言いませんが、30分~1時間前には会場に到着しておくなど、余裕を持った行動を心掛けるようにしましょう。
歌唱審査に関しては課題曲や自由曲を歌うことになりますが、課題曲ではリズムがズレてしまわないように意識し、自由曲では自分が受けたオーディションを意識した曲を選ぶことがベターでしょう。ミュージカル出演のオーディションではダンス力・歌唱力・演技力のどれか1つでも欠けていれば合格率は皆無に近くなるので、自信が無い方はまずしっかりと実力を身に付けてから挑戦したいところです。
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ミュージカルに強い養成所で基礎と経験を身に付けよう
ミュージカルの世界に飛び込むためにはオーディションを受ける上で最低でもダンス力・歌唱力・演技力の能力は必要不可欠です。さらに細かく必要な能力を説明するとキリが無いので割愛しますが、その細かいスキルを身に付けるためには独学だと限界があります。なのでまずはプロからレッスンを受けるために養成所に通うことがミュージカル俳優(女優)を目指す上で最も効率が良いかもしれません。
そして養成所を選ぶにはミュージカルに強い場所を選ぶことが基本となるわけです。例えば『劇団四季』の劇団員を目指している方は、もちろん劇団四季が募集する研究生コースのオーディションを受けた方が良いのですが、簡単に合格できるわけでも無いことは口を酸っぱくして説明してきた通りです。
ただ、劇団四季の研究生コースだけではなくとも、世の中にはミュージカルに強い養成所は他にも色々とあります。例えば16歳以上であれば『ミュージカル・アカデミー』だったり、幅広い年齢層を募集している“劇団四季公認”のミュージカルプロフェッショナル養成スクール『ダンスオブハーツ』などが有名ではないでしょうか。
『劇団ひまわり』のように9歳~18歳限定の『ミュージカルクラス』が設けられているところもありますし、『劇団東俳』もミュージカルに強い養成所として人気があります。実績のある有名かつ人気の養成所に通うためにはそれなりの入所費用及び月謝が必要になってきますが、本気でミュージカル俳優(女優)を目指す方にとっては外せない養成所であることは間違いありません。
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プロを目指す方にオススメしたいテアトルアカデミー
本日は『実技試験』の説明会がありました。
説明会の後半は
過去の受験者のパフォーマンスを観ながら、みんなで「感動を生む表現とは?」というのを学びました…朝より成長しただいごおじさんより…🦌 pic.twitter.com/MxZF2rEA0d
— テアトルアカデミー名古屋 (@theatre_nagoya) 2018年5月12日
ミュージカル俳優(女優)を目指す方はもちろんのこと、芸能界へのデビューチャンスを掴める養成所として有名なところといえばテアトルアカデミーに通うことも外せない選択義の1つです。足立英昭さんや紅葉美緒さん、そして『ミュージカル『テニスの王子様』では越前リョーマ役を、舞台『弱虫ペダル』では小野田坂道役を演じた小越勇輝さんが輩出したことで知られる総合芸能学院です。
養成所に通ってレッスンを受けても仕事があまりないという場所が多い中で、業界との強い繋がりを持つテアトルアカデミーでは非常に様々な仕事が得られるチャンスが多く、最短3ヶ月でデビューされる方もいます。有名な養成所が関東近郊に集中することが多い中で、上は北海道から下は福岡まで現在10の校舎があり、比較的どこからでも通えることができるのはテアトルアカデミーの強みでしょう。
ヴォーカル&ダンスレッスンに潜入👀
この日は曲を聴いて、それそれがどんなイメージを持ち、表現するのかを考えることから始まりました🤔 pic.twitter.com/RpdLXcB6XW— テアトルアカデミー大阪 (@theatre_osaka) 2018年5月13日
当記事を読んでいる方の大半はミュージカル出演に憧れているとは思われますが、何もミュージカル1本に考えなくとも、他にもドラマや映画に出演する役者になれる可能性など、チャンスは出来るだけ多い方が良いのではないでしょうか。レッスンを受けている内に色々な事に挑戦したくなる方も決して珍しくはありません。
テアトルアカデミーではミュージカル界で通用するレッスンが受けられるのはもちろんのこと、もし仮に気が変わってしまったとしても3ヶ月ごとにレッスンを変更することができるのが嬉しいところ。オスカープロモーションやスターダストプロモーションのような大手芸能事務所へ移籍される方も多く、多方面の可能性が見つかるところとして是非入所を検討しておきたい養成所の1つです。
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夢の成就も不安の解消も行動力が全て
というわけで今回はミュージカルのオーディションに高校生から挑戦するための心得について紹介しました。ミュージカルはドラマや映画のように一度ミスしても撮影し直すことができない非常にシビアな世界です。そんなシビアな舞台に立つためにはそれ相応の実力と経験が求められるので、初心者や未経験者の高校生の方には相当な努力が強いられます。
年齢的な焦りもあるでしょうが、高校生であればミュージカル俳優(女優)を目指すのは遅すぎるというわけではありません。なのでまずは焦らずに養成所などに通ってミュージカル俳優にとって必要不可欠となるスキルを身に付けるためにレッスンを受け、その後自分が出演したいと思うミュージカルのオーディションを受けることが最も現実的で効率の良い方法かもしれません。
ミュージカルの出演は、幼少期から厳しいレッスンを受けてきたエリートでさえもオーディションで簡単に落ちてしまう世界です。そんな世界に高校生から足を踏み入れるわけですから、同じレベルのミュージカルに出演するためには少なくともエリート達と同等もしくはそれ以上の実力と経験が必要になります。
・・・と、非常にハードルが高くなる説明を聞いて不安が大きくなった方もいるかもしれませんが、その不安を解消するためには考えるよりも行動しかありません。幼少期からレッスンを受けてきた方達とのハンデを無くすためには今すぐにでもオーディションに応募すること。挫折してしまう方も多い世界ですから、もしあなたが最後まで諦めなければ夢の扉は必ず開くはずですよ♪
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