演技力を高めたいけれど、一体どうすれば良いのでしょうか?このページでは、演技力の高め方について詳しく解説していきたいと思います。『演技力』というは、その演技を見聞きするお客様が評価するものですね。ですから、第三者にどう伝わっていくのかを考える必要があります。
演技力を高めるには、まず『(相手と観客に)気持ちを伝える力』を養う必要があります。台詞を暗記するだけでも難しいことですが、それで頭がいっぱいになってしまって、ただ台詞を棒読みしているだけでは言いたいことが伝わりませんし、聞き手も飽きてしまいます。それでは今回は具体的に演技力を高めるにはどうすれば良いのか紹介していきたいと思います。
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『演技力』とは一体どういうもの?
演技力は、一夜漬けで身につくような技術ではありません。では、演技力は誰が評価するのでしょうか?先ほど軽く触れましたが、あなたの演技を見聞きしている第三者が採点してしまうものなのです。つまり、観客とコミュニケーションを取れているかどうかが“カギ”となってくるのです。
コミュニケーションがとれていれば、何も台詞の無いその一瞬ですら、観客の視点はグッとあなたにくぎ付けになるものです。そのコミュニケーションとは、どのようにして図られるのでしょうか?最近は、隣に相手がいるのにLINEやTwitterで文字で会話をするという人も現れて、コミュニケーションの取り方は多様化しています。
しかし俳優や女優、または声優である限りは、文字のやり取りではなく生身の人間、自分の身体を資本にしてコミュニケーションをとる必要があります。演技の基礎は大まかに『発声』『表情』『演技』の3つに分かれるというのが一般的な考え方です。つまり、同時に3つのスキルを向上させないと厳しい世界と言えますね。
日常生活でこの3つのスキルをフルに活用する機会というのは実はあまりないため、初めから演技力が高い人というのは実はとても少ないのです。逆に言えば、演技力は努力して身につくものだともいえます。いつも、演技力がないと言われてしまっている、またはその自覚があって落ち込んでしまっている方は、演技力を高めるために当記事を最後まで読んで是非参考にしてみて下さい。
豆知識:演技の歴史とは?
演技は、昔々は“神への捧げもの”として神聖なものと考えられており、非常に歴史が深いのです。最初は古代の宗教的祭祀が発展したものだと考えられています(※諸説あります)。古代ローマでは、土着の宗教と、ギリシャ演劇が融合し、娯楽性の高い劇が作られたと考えられています。
日本では、古事記や日本書紀の中で演劇的行為の記述がありますが、時を経て歌舞伎や人形浄瑠璃がスタートします。日本でも西洋でも、演劇が発展していったのは1600年頃からだと考えられています。シェイクスピアなどが出てくるのもこの年代です。明治時代になると、西洋的な演劇要素が歌舞伎に加わり、大正・昭和には、宝塚少女歌劇団などが作られました。
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演技力を高めるために必要な3つの方法
まず、第一に『発声方法』です。基本的には腹式呼吸をマスターしておく必要があります。そして、喉の開きによって、クリアーな発声をするということです。ここで重要なのは、単に大声を出すという意味ではありません。天井の低い小さな部屋でする分には良いのですが、大きなホールや屋外で演じるときは、腹筋は常に最大のレベルでコントロールしましょう。
特に普通の会話、囁き声などは特に意識して力を入れておかないと観客の心に響かない声になってしまいます。次に『表情』です。表情はドラマの基礎となり、身に付けやすく、一番分かりやすいものと言っても過言ではありません。カメラも寄って表情を撮影することが多いです。実際の練習では、まずは“喜怒哀楽”の表情を鏡を見ながらハッキリと区別つくように練習します。
表情筋のトレーニングですのでその都度思い切りやり、定期的に練習する必要があります。表情のコントロールが出来てきたら、次に役に入り込みましょう。『役作り』といわれる作業です。練習としては、自分の年齢以外のキャラクターになりきれるぐらいを目指しましょう。
例えば、子供になる、女性らしく、または男性らしく、そして中年、お年寄りなどです。感情も込めましょう。普段から感じる感情を、具体的にメモを取るなどして身体に刷り込んでいきます。喜怒哀楽、その他の感情を客観的に見てもわかるようにコントロールできるレベルまで持っていきます。これが演技です。
演技力を高めるためのちょっとしたコツ
ドラマでは自分が頭の中で考えている動きよりも1.5倍から3倍程度の大きな動きを意識してみましょう。『リアクション芸人』という言葉がだいぶ浸透しましたが、芸人だけではなく、表情と発声だけで今自分が持っている感情を第三者に伝え共感してもらうということは簡単なものではありません。
背筋は伸ばして視線は少し上げます。不思議と普通の目線では、暗い表情に見えてしまうものなのです。背筋は特に目立ちますので、屈んでしまわないように気をつけましょう。また、演じている以上、オーディエンスに顔を向けなければいけませんので、二人の会話のシーンであっても斜にかまえて表情を見せるように工夫します。つまり“いつでもオーディエンス意識を持つ”ということです。
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演技力を高めるための具体的な練習方法
先ほど述べたように、自分の気持ちを相手(役の相手と、オーディエンス)に伝えることが重要です。伝わっていなければどれだけ演技をしても全く意味がありません。伝えるためには、台本の中の自分の台詞だけでなく、相手の台詞も読み、ストーリーを明確にイメージすることが重要です。「何故その役がその台詞を言うのか?」因果関係をきちんと把握します。
例えば、悲しい場面があるとして、「それは悲しいよ」という単純な台詞があったとします。その場合、演出の都合で、台詞の前から大分落ち込んで見せたりと、もっと早くから悲しみを全身で表現することが求められたりします。そして、その前の相手の台詞をよく読み、「それは悲しい」の、「それ」について考察することが重要になってきます。行間での自分の動作をよく練習しましょう。
この単純な台詞にも、『発声』『表情』『演技』の3つの要素が含まれているのが分かります。発声方法では、滑舌も良くする必要がありますから、徹底的に練習して自身の滑舌を向上させておきましょう。腹式呼吸は、息を吸い込んだ時に背中まで膨らみます。意識するとより深く発声が出来ますので腹と腰に手を添えて息を吸ってみてください。
表情に関しては、自分でカメラ映りが悪いと感じている方は特に練習したほうが良いでしょう。いつシャッターを切ってもカメラに意図した表情を収めることが出来れば最低限の目標をクリアしたことになります。表情筋は思い切り動かし、表情筋のコントロールが自由自在にできるようになるまで練習しましょう。
相手から好印象を持たれる声のトーンとは?
明るい声、爽やかな声、そしてシーンに合った声の使い分け(声色)です。第一印象で好印象が持てると言われる声は少し高めのトーンです。高いトーンは明るい・元気・楽しそうという3つの印象を相手に与え、低いトーンは、暗い・怖いという2つの印象を持たせてしまいます。
声色の使い分けでイメージしやすいのは『落語』などでしょうか?落語では一人の落語家が複数の役を声色を分けてこなします。そしてそんな落語は町の図書館などにCDとして貸出ししている場合も多いので、手に取りやすいところがあります。なので落語を参考に聴いてみて、聞き手にも分かりやすい話し方や、駆け引きをしながら話している点など、一度確認してみることもオススメです。
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演技力を高めるには努力との戦いが続く
演技力を常に高めておかないと、新人にもあっという間に仕事を取られてしまうのがこの世界の厳しさです。普段から、人間観察をして、メモを取るのも一つの手です。公園に出かけ、子供が遊んでいるときの特徴をメモしたり、デートスポットでは、女子高生やカップルの雰囲気はどのようにしてできているのかなど、観察することはたくさんあります。
例えば漫画家さんが漫画の表現力をつけるために、現場見学に行くことがあります。それは、演技力を身に付けたい私たちにとっても同じことなのです。描く世界感を観察して、メモを取るというのは非常に参考になります。
参考にする人や環境がない場合は、映画をレンタルビデオ店などで何作か借りてみましょう。例えば『セクシーな歩き方とは?』『最愛の人を亡くした悲しみ方とは?』など、人間観察を続けていると洞察力がだんだんと身に付いてきます。真似をするときは、ちょっとオーバーに演じると観察した人間の特徴を捉えているように見えます。
一つの台詞を何回も撮り直しされるのは当たり前だと思ってください。そして、何回も撮り直しされる理由を模索しましょう。ここで泣いてはいけません。“演技指導をされることに感謝”しなくてはならないのです。努力して身に付いたスキルは、今後も役に立ちます。前向きに頑張りましょう。負けないくらいの“メンタルの強さ”もこの業界では必要なのです。
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自分を褒める、形から入る
演技をしたいと思っている人ならば、「必ずこうなりたい!」という目標がありますね。形から入るのも重要なのです。その目標となる女優・俳優さんの物真似から入るのも重要です。そして上手いこと物真似が出来れば、自分で自分を褒めてみましょう。少し自分が好きになってくるぐらいが丁度良いものです。
そして憧れの映画などを通しで物真似してみましょう。すると、ちょっとした舌打ちだったり、意味の無いようなセリフや動きがあるのに気が付くはずです。そして、早口で喋るところ、ゆっくりと話すところ、勉強することがたくさんあります。すると、映画に出演するということがいかに体力が必要なのかが分かってきますね。好きな映画から始めるとモチベーションも保たれるので、形から入るのも良い方法です。
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プロの演技力が身に付くオススメの養成所
【竹野谷咲】#竹野谷咲 が市川美結役で出演の
木曜劇場「グッド・ドクター」第3話新堂湊役の山﨑さんと!!今夜22時から!!#グッドドクター @GoodDoctor2018 pic.twitter.com/tCZhPewIpR
— テアトルアカデミー (@theatreacademy) 2018年7月26日
演技力を高めるために日頃からできることは沢山あり、例えば今ではネット上で検索したりYouTubeなどの動画共有サイトなどである程度の練習法は調べることができる世の中になりました。他にも本屋に行けば参考となるトレーニング本はいくらでもありますが、問題は調べるだけ調べて、そして購入するだけ購入して結局何も行動しないで知識だけが無駄に付いてしまうケースです。
当然これでは全く意味が無いので、そのような方には養成所で一緒にトレーニングをして“共に刺激し合える仲間”を得ることに注目してみましょう。そしてそれが可能となる養成所の1つが業界最大手と言われるテアトルアカデミーです。赤ちゃんや子供の年代が所属しているイメージが強いという方も多いでしょうが、実は中学生や高校生、社会人から40代以上のシニアの方も多く所属しています。
みんなと出会えた幸せ、言葉では言い尽くせない☺
出会ってくれてありがとう、そしてテアトルのご縁ありがとう🙇♂️みんなで未来を作っていこう🤗
みんな大好き!!#テアトルアカデミー pic.twitter.com/7DmJ1hpdTm— かな (@kana0124_ta) 2018年7月21日
「初心者からプロを育成する」を掲げているテアトルアカデミーでは、恵まれた設備環境とプロの講師による優良なレッスンによって、これまで小越勇輝さんや鈴木福さんに本田望結さんなど数多くの俳優(女優)を輩出してきました。俳優・女優・声優・舞台俳優だけではなく、歌手・ダンサー・バレエ・時代劇・お笑いなど、どの分野でもプロを目指すことができ、最短3ヶ月でデビューされる方もいます。
演技力を伸ばすための発声練習や表現力はもちろん、プロの講師からしか教われないレッスンも受けることができるのでオススメです。本田望結さんのようにオスカープロモーションに移籍された方や、本仮屋ユイカさんのようにスターダストプロモーションに移籍された方もいるように、テアトルアカデミーでの下積み時代を経てその後に大手芸能事務所に所属されるケースも多いようです。
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日頃から演技力を学ぶ姿勢を忘れない
自分に自信を持つことが重要だと述べましたが、常に謙虚であることを忘れないで下さい。この世界では、すぐに新しい情報が入ってきて、常にトレーニングを続ける必要があります。実際に業界に入ってみると痛感すると思うのですが、苦手だなと思っていた役者さんに実際に会ってみたところ、個性や魅力に溢れていることにすぐ気付くはずです。
カメラを通してみる世界と、その場に張り詰める現場の緊張感とは非常に大きな落差があります。バラエティ番組なども、「自由にやっているな~」と見えていても、現場に入っていざ自分が同じことをやろうと思っても、上手いこと自分の思った通りにはできないものです。
映画には映画のテンションがあり、バラエティ番組にはバラエティ番組なりの現場の空気が流れます。そしてその雰囲気を決して壊してはいけません。そっと花を添えるように、時には中心になってその世界に浸ってみてください。緊張し過ぎると実力が発揮されませんから、日頃からトレーニングで自信をつけておきましょう。
そして、自分の引き出しを常に増やすことを意識して下さい。身につけた引き出しは特技として、また次の仕事に役立ちます。失敗するのは仕方がありません。ですが、二度と同じ失敗をしないように練習を重ねましょう。
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