俳優・女優、アーティスト(歌手)、ミュージカル、そして声優などの夢を目指すために必要不可欠ともいえる『声』。簡単にいえば単なる声なわけですが、その人の魅力の1つとして声はとても重要です。またどんな声でも良いという訳ではなく、聞く人に魅力的に聞かせるためには、”声の使い方”を習得する必要があります。

「声が小さい」「声の伸びが悪い」「高音が出しにくい(出にくい)」「滑舌が悪い」といった悩みを持っている方は少なくありません。声はその場に響くだけでなく、”聞く人の心に響かせるもの”として非常に重要な役割を持っていると言えます。オーディションで合格するためにも、今から簡単に実践できる発声練習と文章、そして美声を作るポイントについて詳しく紹介します。

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発声練習を行った際の効果と練習の基本

発声練習 文章

どれだけ自分なりに発声練習をしても、中々効果が感じられないと思うこともあるでしょう。独自の発声練習をしても効果が0とは言えませんが、「効果を早く実感したい!」と思っている方がほとんどでしょう。

同じ『発声練習』という行動でも、効果の出方に差が出るとあれば、出来るだけ短時間で効果の実感が期待できる方法を実践すべきと言えます。

発声練習を身につけることが一体どのような効果をもたらすかというと…

  • 声量が増加
  • 声の抑揚などのコントロールを自分の意志で行える
  • 音域が高音・低音と広域になり、音程がとりやすくなる
  • 声質が変化する

…といった上記のポイントが挙げられます。

発声練習 文章

また、ドラマや映画などの演技による声やミュージカルのような舞台での声、音程に合わせて歌う声など、『声』の出し方も発揮する場面によって練習方法も異なります

夢への第一歩となるオーディションでは、審査員から基礎的な発声ができているかを見られているといっても過言ではありません。他のオーディション応募者に差をつけて合格するためにも、まずは発声練習の基本から学んでいきましょう♪

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発声練習共通の基本①『正しい姿勢で声を出す』

発声練習 文章

発声練習として一番重要とされている基本は『姿勢』です。発声練習を行う際にどのような姿勢で声を出すのかというと、身体に力を入れずにリラックスした姿勢の発声することを意識します。この方法が一番声を出しやすくなり、基本的には基礎中の基礎であると言われています。

まず足を少し広く開いて立つことから試します。バスや電車に乗車した際、足を少し開いて立つことで、多少の揺れにも大きな筋肉を使わず体幹がとりやすくなります。その一方、足を閉じていては重心が一点に絞られてしまい、揺れた時にフラつきやすくなります。足を少し開いて立つのは姿勢を保つためにとても重要だということが分かります。

発声練習でも、身体の重心を低くすることで、安定した姿勢を保ちながら発声を行うことができると言われ、息を吸って吐いた際にお腹に余分な力を入れずに空気の出し入れ動作がリラックス状態ですることが可能だと言われているのです。

発声練習共通の基本②『モデル動作など普段しないレッスンも効果〇』

発声練習 文章

では全身がどのような状態であれば望ましいのかというと、腕は脱力した状態で肩から落とし、胸だけ張る。この時、背中の筋力を使用していることに気付くことでしょう。この姿勢の状態を筋力を使用せずにキープした状態で発声することで、自然とお腹から声を出しやすい姿勢になると言われています。

とはいえ、初めのうちは中々慣れない姿勢になるので、無駄な筋肉を使ってしまいます。慣れるまでは柔軟運動や肩・腕・背中の筋肉をほぐす準備運動をしてから行うと良いとされています。

姿勢のとり方に慣れてくると、見た目が堂々とした姿に見えるようになります。モデルのレッスンで有名な”本を頭に乗せて落とさないように歩く”といった動作も姿勢を安定させるための体幹を鍛え、無理のない姿勢を保つための動作として知られています。

このような普段はしない動作も練習してみると、自然と上半身を上手に使えるようになり、声の出しやすい姿勢を身につけることに繋がると言えるでしょう。

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発声練習共通の基本③『腹式呼吸でお腹から声を出す動作』

発声練習 文章

簡単に言ってしまえば、腹式呼吸は基本だと言われていますが、実際に腹式呼吸が必要なのは、お腹から自然と声の出せる発声が身につくまでの間と言われています。

腹式呼吸の動作は、”息を吸った時にお腹が膨らみ、吐いた時お腹がへこむ”という動きになります。一方胸呼吸ではこの動作が逆になります。一度試して実感してみてください。

【正しい腹式呼吸の方法】

  1. お腹いっぱいに空気を吸い込む。
  2. お腹が自然とへこむよう空気を吐き出す。

この2点が基本動作になりますが、腹式呼吸をしようとする時の大きな勘違いされやすいポイントがあります。それは「空気を吸わなきゃ」というところばかりを気にしてしまい、空気を吸う前に息を吐き出し切っていない状態で腹式呼吸をしてしまうことです。

もし腹式呼吸の仕方がイマイチ分かり辛いという方は、寝転んで行ってみましょう。寝転んだ時の呼吸は自然と腹式呼吸になります。まずは立って腹式呼吸をした時と寝転んで腹式呼吸をした時の違いを体感し、キチンと練習して呼吸の仕方に慣れることがオススメです♪

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発声練習共通の基本④『口の開き方で変化する母音・子音を理解して』

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口の開き方も発声練習に大きく影響します。例えば、日本語は『あ・い・う・え・お』の母音と子音で作られています。”あ”を発声する時の口の形はに開いています。”え”の発声の時は口はに開きます。

この母音と子音のそれぞれの口の開き方がしっかり出来ていなければ、質の良い発声が出来ず、声はぼやけてしまいます。はっきりとした発声をするために、口の開き方は非常に重要と言えます。

口を開く感覚が狭いなと思う方は、『鏡を見ながら口を開ける→閉じる』の動作を繰り返し練習しましょう。あまり大きく口を開けることに慣れていない方は、顎(あご)がガクンとなってしまうこともあります。その場合は無理をせず少しづつ続けてみてください。

顎関節症(がくかんせつしょう)の疾患がある方は、無理なく開けられる程度の大きさで練習して構いません。大切なのは顎を動かし口を開けるという動作をすることで、”はっきりとした発音・発語”に繋がるという大きなメリットを生みだすと言われています。

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発声練習の本題!実際に文章を読んでみる

ARVE

この下の文章を口の開け方に注意して、相手に話かけるように声を出して読んで下さい。

あめんぼ あかいな あいうえお
うきもに こえびも およいでる
かきのき くりのき かきくけこ
きつつき こつこつ かれけやき
ささげに すをかけ さしすせそ
そのうお あさせで さしました
とてとて たったと とびたった
なめくじ のろのろ なにぬねの
はとぽっぽ ほろほろ はひふへほ
まいまい ねじまき まみむめも
やきぐり ゆでぐり やいゆえよ
らいちょうは さむかろ らりるれろ
わいわい わっしょい わいうえを

この文章は北原白秋さんの文章で、アナウンサーから演劇、声優、ミュージカルのレッスンでよく使用されている発声練習の基本文章として有名です。

発声練習 文章

文章を読むときに気をつける点として…

  1. 母音・子音を綺麗に発音する。
  2. お腹でしっかりと腹式呼吸を意識して発声する。
  3. 相手に明瞭に聞こえるよう、上手に舌を使って滑舌に注意。
  4. 聞き心地の良い鼻濁音で発声する(濁音で力を入れた発声ではなく、柔らかく発声するテクニック)

特にこの①~④までを全て同時にできている発声が望ましいでしょう。慣れるまでは1つを意識すると偏ってしまい、他の注意点ができていなかったりします。

毎日コツコツ意識をしながら練習することで自然と全てをクリアした発声ができ、オーディションでどんな文章を読み上げるよう指示されてもスラスラ読めるようになるはずです。

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発声練習は大変・・・しなくても問題ない?

発声練習の重要性と基本動作についてはこれまで紹介した内容を読むことで理解していただけたことでしょう。キチンと発声練習を行わず、果たしてあなたが目指す夢を叶えることができると思いますか?

「ミュージカルの舞台に立ちたい!」「多くの人に聞いてもらえるアーティストになりたい!」「大好きなアニメの声優になりたい!」といった夢を持っている方は非常に多いことでしょう。全てに共通して言えること。改めて言いますが、それは”声”を使っている仕事なのです。

ボソボソとした発声でセリフを読んで、ドラマや映画をみている視聴者は感動しますか?その気持ちは伝わるでしょうか?響きの無い歌声ではカラオケと変わらず、CDを買ってまで聴きたいと思ってくれる歌になるでしょうか?自分の姿では表現できない、アニメーションでキャラクターの気持ちを表現するには?

発声練習 文章

…どうでしょうか?やはり”声”が夢を叶えるために非常に重要な役割になるということが分かりますよね。その声を作るために必要な1つのレッスンが発声練習であり、多くの俳優・女優、声優、そしてアーティストの卵を育てる芸能事務所や養成所ではほぼ必須のレッスンと言われているのです。

夢を叶えるためのオーディションを受ける場合、オーディションの審査内容の中でも発声について見られている点もよく聞かれます。ミュージカルで例えるなら、ほとんど知らない方はいないほど有名な『劇団四季』の入団オーディションでも、実際に上演されているタイトルのセリフの一部を読み上げる、劇で使用されている歌を歌うというのも審査内容に含まれていることは有名です。

このオーディション審査の時点で、発声の基礎が出来ていて”即戦力に近い”というところまでスキルアップが出来ていれば、その他大勢の応募者に差をつけることだけでなく、オーディションの合格まで大幅に近付く可能性があると言えるでしょう。

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独自の発声練習には限界も。プロに学ぶのは最大の近道

発声練習 文章

少しでもあなたの持つ夢を叶えるための近道として、独自で発声練習をすることはあくまで一つの手です。現在ではインターネットも主流となり、発声練習の仕方や種類なども多くネット上に掲載され、SNSや某動画共有サービスにも動画が投稿され、素人でも色々な方法を検索して実践することができる環境になりました。

…とはいえ、挙げられている発声練習法の中には間違った方法を紹介しているものもあり、実際に試してみると「喉を痛めてしまった」「続けてみたけど効果が全く出ない」といった口コミも多くみられます。

このような良くない口コミをみると、発声練習をすることが億劫になりがちですが、ドラマや映画などで活躍されている大物女優の観月ありささんや、歌手として活躍している『ももいろクローバーZ』高城れにさんも、発声練習の一環として、ボイストレーニングは時間を作ってでも行っていたのだとか。もちろんこの2人に限った話ではありません。

 

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大事な発声練習(ボイトレ)だからこそ、独自の方法で練習することには限界というものがあります。より効果的で効率的、そして実践的な方法でレベルアップを図るということであれば、やはり専門家が勧めるレッスンを受けることが一番です。

レッスンでは、その人の目指す職業や声に合わせて無駄なレッスンを省き、効果が出やすい方法を選択し教えてもらうことが可能だという利点が非常に強いです。

当然そのためにはお金がかかってしまうものの、プロの専門家にレッスンを受けるということは、素人ではありがちな間違った発声練習の方法ではなく、しっかりと効果を実感できるようなプログラムを組んでもらえます。

喉を傷めることもなく安心して練習に励むことができるので、レッスン代も無駄にはならないと言えるでしょう。もし「効果を早くに出したい!」「夢に一歩でも時間を短くして近付きたい!」ということであれば、専門家によるレッスンを受けることが確実だと思って良いでしょう。

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ボイスレッスン(トレーニング)が受けられる芸能事務所・養成所4選!

その①『テアトルアカデミー』

発声練習に必要なボイストレーニング、舞台・映画に出演するための演技レッスン。声優を目指したい方は声優レッスンを受けることにより、ジャンルに合わせて必要な基礎的な内容を子供からシニアの方まで幅広い年齢の方に身につけていただくことができます。歌手を目指す方にはヴォーカルレッスンがあったりと、多彩なレッスン内容が用意されているオススメの養成所です。

子役で有名な鈴木福さんや谷花音さん、近年大流行のアーティスト『Mrs.GREEN APPLE』も所属している大型の芸能事務所で、芸能界、演劇界、アニメ、ミュージカルといった様々な方面に太いパイプを持つ大手事務所として有名です。将来的にデビューできるよう養成コースプログラムも整っているので、誰でも安心してレッスンを受けることが可能です。

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その②『アマートムジカ』

声の悩みを抱えている方からも高評価の口コミが集まるレッスンスクールで有名なアマートムジカ。喉が痛くなる、声が小さい・かすれる・高い声がでないといったお悩みにも対応できることがスクールの強みのようです。

実際に「3ヶ月でなかった高音が1日のレッスンで出るようになった」という声や「毎日が忙しくレッスンに時間がとれなかったため短期集中が嬉しい」といった声も聞かれます。短期型レッスンでボイストレーニングをされたいという方におすすめです。

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その③『エイベックス・アーティストアカデミー』

知る人ぞ知る、あのエイベックスグループの養成所は、現在活躍中のアーティストと同じレッスン内容を受けることができる、本格的指導型の養成所になります。

浜崎あゆみさんや『AAA』倖田來未さんといった大型アーティストの所属事務所とあって、レッスン生から育成生へのステップアップで、レッスン代やその他諸費用が無料になる特典などもあり、本気でアーティストやダンサーを目指す方は一度検討してみても良いかと思われます。

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その④『ガウディボーカルスクール』

1対1のマンツーマンレッスンが良ければガウディボーカルスクールがおすすめです。合奏・ジャズ・コーラス・ジャズ・ゴスペルといった多彩なジャンルのレッスンを受けることができ、ボイストレーニングの出来る養成所では珍しい、未就学児から通えるキッズクラスも完備されています。

声優コースもミュージカルコースのほかに、アニソンコースなどといった目的に沿ったレッスンを受けられるクラスが揃っている点、最新の音響設備が整っている環境でレッスンもでき、オリジナルのCD作成も可能であるようです。

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効果を出すためには、無理なく毎日続けなければ意味が無い

発声練習 文章

というわけで、今回は夢を叶えるためにも必須とされる発声練習を行うことの重要性から練習の仕方、プロのレッスンを受けられる養成スクールについてご紹介しました。

ひとえに発声練習といっても色々な方法がありますが、どの練習を行うにしても1つだけ言えることは、常に良い結果に繋げるための練習をしておくことを意識しておかなければならないということ。

いくら練習しても、それがもし間違った練習方法であれば、それはただ声を出しているだけだったり、喉を傷めてしまう行為になってしまっているかもしれないということです。

そして負担がかかる練習方法だと、毎日続けることは難しくなってしまい、その結果、思うように声が出ない、もしくは無駄な時間だけが過ぎてしまうという残念な結果に終わってしまうかもしれません。

発声練習 文章

大切なことは、練習方法を試してあまり実感が感じられな買った場合、無理にその練習は続けずに、柔軟に他の方法を検討することです。それほど喉はとても傷付きやすく非常に繊細な器官なのです。

俳優・女優、歌手、声優、ミュージカル演者…どれをとっても声が武器になる仕事に違いはありません。武器である声をより強化し、オーディションを勝ち進んでいくために、発声練習は非常に重要な時間であると言えます。

もし「自分の判断で練習するのは不安」「時間はできるだけかけたくない!」といった思いがあれば、養成所やスクールを利用していくことがとてもオススメです。まずは自分にあった練習方法から、毎日の生活にほんの数分程度でも良いので取り入れてみましょう。

声が出ることは絶対マイナスにはなりません。それどころかあなたの魅力を最大限に周囲に伝えられる大きな武器になるはずです。あなたの声はあなただけのモノなのですから大切にして下さいね♪

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