大手声優養成所として知られる日本ナレーション演技研究所(※通称:日ナレ)では、過去に特待生の制度を設けていました。では、現在はどうなのでしょうか?今でも特待生制度はあるのか、そうであれば特待生になるにはどうすれば良いのか、オーディションの場でどういったことを意識すれば特待生に近付くのかなど…。
そんな『特待生』というものについて、世間では気になる人が非常に多いかと思います。そんな方達のために、実際に電話取材をしてみましたので是非参考にしてみて下さい。ただし、当記事で紹介するもの全てが正しいというわけではなく、あくまで“非公式情報”として頭の中に入れて頂ければと思います。それではどうぞご一読ください。
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日ナレの特待生制度について
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日本ナレーション演技研究所の過去の特待生制度の出身者には、1期生(1986年度卒)の林原めぐみさんをはじめ、同期に天野由梨さん、渡辺久美子さんを筆頭に、毎年2~4名ほどいらっしゃったようです。
具体的に何が特待生となるかというと、学費の免除があるようです。さらに優秀であれば、すぐにプロダクションに所属することも出来ました。
つまり、入所のオーディションの段階で何か光るものを持っていたということになります。しかしここで結論を申し上げますが、2006年頃を境に特待生制度は廃止されており、今現在は特待生の制度が日ナレにはありません。因みに、今後特待生の制度を設ける予定も無いそうです。
お陰でお仕事もレギュラーも次週から行けました。ケロロ軍曹連載20周年イベント関係や12月に熊本でイベント2回KADOKAWA様の新年会でもお仕事いただきました。何もかも助けていただいた皆さまの為にも負な事は言いません。身体だけは元気なので、自分のペースでまた新しい葉を広げて行こうと思います! pic.twitter.com/WJo9rdE1b6
— 渡辺久美子 (@coonyos) 2019年1月30日
日ナレはコースによって違いはありますが、原則的に4月始まりのスケジュールを取っておりますので、希望する人は、これに間に合うように準備する必要があります。公式サイトで資料請求の申し込みが出来ますので、まずは無料の資料請求からスタートすると良いでしょう。
ちなみに、日ナレは年齢制限があり、中学生3年生以上~40歳までとなっています。ジュニア声優クラスも設けていますので、早い段階から声優を目指す方は小学四年~中学3年生を対象としたジュニアコースに通うのも一つの手でしょう。
ここでは、何の経験も無い場合でも通えることが利点となっています。ジュニアコースを経た後は基礎科に進級となります。才能があれば所内オーディションを受けて、すぐにグループプロダクションの預かりになることもできます。
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日ナレの対象年齢から外れている場合
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日ナレの対象年齢である基礎科の中学3年~40歳までの条件を満たさない場合は、年齢制限を設けていない養成所を探すと良いでしょう。年齢制限が無い養成所で有名な養成所の一つに、例えば『インターナショナル・メディア学院』などがあります。
若手の教育にも力を入れており、低年齢からでも通える数少ない養成所の一つで、『ドラゴンボールZ』シリーズのベジータ役や『名探偵コナン』で服部平次役を務める堀川りょう先生が直接指導してくれることでも知られています。また、逆に40歳を超えても通うことが出来ます。
自社制作TVアニメを放送しているため、デビューのチャンスが多く、地方の分校に通っている生徒にも平等にチャンスがあります。年齢制限は無しとなっているため、社会人で通う人も多く、年齢層が幅広いのが特徴となっています。
資料請求はもちろんのこと、説明会や体験セミナー全てが無料となっており、4月始まりではなく随時募集となっているのも特徴の一つです。気になる方は資料請求してみてはいかがでしょうか?2018年1月には、日ナレ出身で『新世紀エヴァンゲリオン』の惣流・アスカ・ラングレー役や『名探偵コナン』の遠山和葉役で有名な宮村優子先生がインターナショナル・メディア学院の講師に就任しました。
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特待生は一般入所と何が違うのか
『特待生』と聞くと、何だか良い響きの為に誰でも少しは憧れてしまう気持ちがあるかと思います。では何故特待生というシステムがあったのかというと、入所オーディションで特別な才能を持っていると判断された場合に適用となっていたようです。
つまり、ちょっとイヤらしい言い方をすると「この人なら稼げるかも」と、光るものを持っていたということになりますね。…かといって実際に養成所に通ってみると、特待生だからといって特別凄いというわけではないようです。
着実に実力を付けると、最終的に特待生よりも実力が付き、その結果、特待生よりも早くに声優デビューした人がいることが分かっています。冒頭で紹介した通り、現在は日ナレには特待生制度が無いのですが、日ナレの今の方針は、入所した全ての人に才能があると判断していると言い換えて良いでしょう。
とはいえ、全ての人が“事務所預かり(※預かりとは、声優の事務所に所属する第一歩)』”になるわけではありません。誰でも必ず所内オーディションに合格しなくてはいけないわけです。ですから、今は地道に声優としてのノウハウをレッスンを通じて吸収していくのがベストなやり方です。
ちょっとした金銭の問題で、「日ナレには特待生制度が無いから」と言って諦めるのはナンセンスだと言えるでしょう。日本ナレーション演技研究所は、入所金10万円、年間受講料が20万円と破格の安さなのです(※高校生など、場合によって入所金5万円になる場合あり)。
つまり、その程度のお金が無い人は、どこの養成所に通うにしても声優になるために投資する所持金が足りないと言えます。入所のオーディションまでに資金を蓄えましょう。バイトなどでも十分賄える金額ですので、それくらいの努力も出来ないようでは「私は声優になる!」など夢のまた夢でしょう。
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声優として他にかかる費用とは?
声優になるためにはコスプレなどにお金をかける必要はありません。日ナレのオーディションではコスプレは嫌煙されています。清潔感のある平服で行くことが原則となっています。奇抜なメイクや髪形もオーディションに落ちる要因となっています。
さて本題に戻りますが、声優として実力を付けるためには、自宅に録音環境を整えるのがベターです。というのも、これから数多く受ける仕事のオーディションでは、『ボイスサンプル』の提出を求められるからです。もちろん日ナレでもボイスサンプルの作成はできますが、一人一人の細かい需要には対応していません。
オーディションを沢山受けたいのであれば、自宅にMyマイクを探し出し(自分と相性の良いマイクを探すのは結構大変です)、録音環境としてデスクトップやソフトウェア、音質の良いスピーカーやヘッドホンなどを揃える必要があります。絶対条件の投資ではありませんが、現実としてこの環境が自宅に無いとデビューの道は遠ざかるかもしれません。
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まずは日ナレの入所オーディションに合格しよう
入所の申し込み方法は、現在の所、資料請求(無料)をした上で、入所案内に同封されている所定の入所申込書に必要事項を記入し、写真を貼付の上、申し込む必要があります。
嬉しいことに審査料も無料となっています。実は声優のオーディションは有料の所が多く、中には詐欺まがいの審査料を搾取するだけのオーディションもあるので、オーディションを受ける際には母体がしっかりしているかどうかキチンと調べておく必要があります。
特待生を狙うよりもこういった実践的なオーディションを受け、普段から騙されてお金を取られないように気を付ける方が現実的ですね。さて、審査内容は筆記と実技である台詞、そして面接となっています。
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書類に添付する写真はスタジオ写真の方が有利ですが、養成所のオーディションではスナップ写真の方も多いので、背景がゴチャゴチャしていないもの、『SNOW』やその他のアプリなどで写真を加工していないもの、プリクラは使用しないなどの基本的な常識を守り、一人で映っているものを使用しましょう。
面接では好感が持てる笑顔を忘れないようにします。普段からやっておかないと、いざ本番となった時にできませんので、自然な笑顔を鏡を見ながら研究してみましょう。普段のコミュニケーション力も向上しますので、やって損は無いはずです。
実技の台詞の内容は非公開となっているため、ここでは非公開の情報しか載せられないのですが、ボイスサンプルの提出が無いことから、その場で台本を渡されてセリフ読みをするものだと考えられます。
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緊張すると声が上ずったり、他の受験者に圧倒されて委縮してしまう場合もあるのですが、それでは声優の世界で生き残ることはできません。普段から基礎トレーニングを行い、本番では緊張することなく自分の実力を発揮できるようにしましょう。
発声方法は、原則的には正しい腹式呼吸を身に付ける必要があります。腹式呼吸をすることでハリのある声を出すことができます。わざと弱弱しい声が求められることもありますが、基本は腹式呼吸による発声です。
腹式呼吸のトレーニングの第一歩としては、寝そべって腹式呼吸とは何なのかを理解する方法があります。寝ている時は自然と腹式呼吸をするようになっています。まずは寝そべって大きく呼吸をしてみてください。
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背中まで膨らむのが分かるはずです。肩は動きません。肩が動くようであれば、間違った呼吸方法をしていることになります。若干胸も動きますが、下腹部の方が大きく膨らみます。息を吸い込んだら、まずは母音である「あいうえお」の発声をすると良いでしょう。
声優は“日本語能力を携えている事”が絶対の条件となっています。つまり、面接では訛りもマイナスポイントです。訛れることは、後々に武器として使えるのですが、まずは標準語を話せることが第一条件となります。
多少の訛りは抜けないかもしれませんが、面接では標準語を意識して話しましょう。レッスンを積む過程で、訛りは直してくれるようです。
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一度や二度の不合格なんて気にするな!
声優のオーディションでは、不合格になることが多いです。ですので、まずはメンタル面が強くなければ声優として業界に残ることは非常に難しいでしょう。一度や二度のオーディションの落選結果になんて惑わされないようにしましょう。
演技力が足りないと思ったら、自分のお住まいの近辺で活躍している劇団に加入するのも一つの手です。実は俳優業から声優の配役を勝ち取る人は多いのです。何故なら、正しい発声方法で演技力が身に付くからです。
大手の劇団ではなくとも、とりあえずは身近なサークルのようなところからスタートしてみるのも一つの方法です。そこで色々な情報が得られることでしょう。良きライバルや、演劇を通して学ぶことは多いはずです。
あるいは、声優の録音現場は見学できませんので、劇団四季などのプロの舞台を見に行き、参考にするのも良い手段です。まずは憧れの声優さんのアニメや洋画吹き替え、ナレーションや俳優さんの技術を参考にすると良いでしょう。その方がモチベーションも自然と湧きます。
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日本ナレーション演技研究所の強みとは?
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日本ナレーション演技研究所の強みとしては、母体になるグループプロダクションが『アーツビジョン』を始め、6つもあることが挙げられます。組織形態は非公開の株式会社となっており、上場はしていません。
本社は東京都渋谷区にありますが、地方にも分校があり、大手校なので、地方でも通えるのがメリットの一つでもあります。
ですが、声優の仕事に関してはほとんどか首都圏ですので、いずれは上京する資金は必要になることを意識しましょう。初めから都内の日ナレの養成所の近辺で働きながら通うこともオススメです。
また、ボーカリスト及びダンサーの養成所として、実は『バンプレスト』より引き継いだ『ミューラスエンタテインメント』も運営しているようなのです。
ですから、声優ボーカルやアイドル声優を目指す事も夢ではありません。強力なバックアップ体制もあり、受講生の内、実力ありと判断されると、マスコミへの売り込みであるマネジメントが付きます。
マスコミへのセールスをしてもらえることで、声優としてのデビューは近くなります。週一コースでは、ストレッチに始まり、発声・滑舌・腹式呼吸・朗読・台詞・エチュードなどの基礎演技になるのですが、週2,3回コースにもなると、演技に加えてボーカルのトレーニングを受けることが出来ます。
更にダンスも加わり、基礎体力である筋肉の向上だけではなく、音を聞き取る耳を鍛え、リズムに乗ってステップを踏むテクニックを反復練習することが出来ます。最終的には自分で振り付けが出来るほどの実力が付くのがポイントです。
なので、『Youtube』などに動画を投稿すると人気が出るかもしれませんね。実際、最近は動画投稿をする声優が増えているようです。今後も声優の世界がどう広がっているのか目が離せませんね。
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今回のまとめ
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日本ナレーション演技研究所はジュニア声優クラスもありますが、基本は中学3年~40歳までを対象とした声優養成所で、プロダクションが6つもついていることが分かりました。
ちなみに基礎科である初級から始まり、本科(中級)、研究科(上級)と、レベルに合わせた授業を行っており、週2,3コースではボーカルやダンスのフォローも行っています。
「実力がある」と判断されるとマネジメントが付き、マスコミへのセールスが行われます。このように、デビューへの道が現実的に近いのが日ナレの特色です。かつては『特待生制度』がありましたが、現在は無いことが分かりました。
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将来的にも特待生制度を設けることは予定されていません。ですが、数ある養成所の中でも、金額が安い日ナレですから、ここで特待生に成れないからと言って努力を惜しむのは無謀とも言えるでしょう。
過去に特待生になった人でも、一般入所した人に実力を追い越された経緯もあることから、特待生制度は徐々に廃れていったようです。
つまり、入所出来た段階で既に「才能あり」と判断されたということです。審査料も無料ですので、まずは挑戦してみてはいかがでしょうか?もちろん資料請求も無料となっています。
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