テレビでバラエティ番組や旅番組等にも多く起用され、アニメでも良く聞くものといえばナレーションですね。そんなナレーションに憧れ、「私もナレーターになってみたい」と思った方も多いのではないでしょうか?それでは、一体ナレーターになるにはどのようにしたら良いのでしょうか。
その他に、ナレーターになるにはどのような練習方法があるか、また声優の養成所に通うことによってナレーターへの道が近付くのかも気になるところ。もし養成所に通うとなれば、一体費用はどれぐらい掛かるのでしょうか?更に、ナレーターには将来性はあるのか、そんな気になることをまとめてみましたので、一挙にご紹介したいと思います。
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ナレーターになるにはどんな方法があるのか
まず、ナレーターになる方法は大きく分けて2種類存在します。それは、求人サイト等から一般公募で応募するものと、声優養成所でレッスンを受けてオーディションを受ける2つの方法です。事務所預かりまで進んでからナレーターになり、その後仕事の依頼が来た場合にナレーターを行うというものです。
マネジメントは事務所が行ってくれる場合もあります。それと、ナレーターの仕事の中には、ボイスデータを送付するだけのものもあります。自宅に録音できる設備を整えておく必要がありますね。ボイスレコーダーなどは簡易便利なのですが、音質が悪いため、適していません。
録音用のマイクや、作業用の高機能のデスクトップPCあるいはノートパソコン、マイク、自分の声を確認するために、ある程度の鳴りの良いスピーカーまたはヘッドホン、編集ソフト、オーディオインターフェイスなどが必要になってきます。
声優や、ナレーターを志すなら、自宅に録音設備を整えて、納得がいくまで台詞の読み込みと録音をして、自分の声に自信が付くところまでモチベーションを高めていく必要があります。これが、実は最初の難関で、録音された自分の声が変に聞こえて恥ずかしかったりするものなのです。
録音設備は後々必要になりますが、ごく最初の練習の内は、スマホの録音機能でも良いので、自分の声に慣れるところからスタートすると良いでしょう。自分のレベルが上がったと感じたら、設備投資を行うとお金が無駄にならずに済むでしょう。
一般公募の求人サイトにはどんなものがあるの?
クラウドワークスやバイトル等の求人サイトにもちょくちょくナレーターの募集案件が載っています。内容は、企業のサンプルビデオであったり、探せば、アニメとのコラボが見つかることもあります。その他にCMタイアップ等もあるのですが、一方で大きな案件は少なめであり、ナレーターの仕事内容としては、テレビのナレーターのような大きな仕事は無い場合がほとんどです。
基本的には単発の仕事が多く、お給料もあまり高くない傾向にあるようです。このことから、テレビのナレーターを目指すなら、声優養成所に通って、その養成所で行われるオーディションを受けて事務所預かりにまでこぎつけ、マネジメントしてもらって仕事を受けることが一番の近道になるようです。
ナレーターという職業は稼げるのか?
現在ナレーターとして稼いでいけているのは、非常に極僅かの人々になっているのが現状で、どちらかと言えばダブルワークとしてナレーターを行っている方が殆どです。
ほとんどのお仕事が、原稿の量ではなく、出演一本につきいくらかと提示される場合が殆どです。長い原稿の場合、稀に文字数ごとにお給料が算出される場合も無きにしも非ずなのですが、これは非常に稀なケースだと思っていいでしょう。
中には、当日に台本を渡されるケースもあるのですが、当日台本を渡されるお仕事は、残念ながら文章が短い場合がほとんどのようです。文章が長い場合は、大抵の場合事前に原稿が渡されるため、練習(原稿読み)をしておく必要があります。
ここで注意しておきたいのが、先述の通りお給料が「仕事一本に付き○○円」という切り売り方式であることです。ただ、一発でOKを貰えるほど甘い世界ではなく、自分のナレーションが下手だったり、クライアントから様々な要求がきて、それに応じて収録していると、収録時間が3時間なんてこともザラにあるのです。
収録スタジオは時間制で予約を取っているので、延々と長くなることはまずありませんが、「3時間もナレーションして1000円しかもらえなかった…」なんてこともありうるので注意が必要です。
また、一般公募の案件には怪しいものもあるので注意が必要です。なので、貰える給料が事前に確認できない案件は受けない方が無難でしょう。自分の名前が売れていくと、必然的に一本当たりの単価がどんどん高くなっていきます。つまり、完全に実力主義の現場とも言っても過言ではありません。
ナレーションになるための練習方法
接続詞を上げて話さないこと、主語述語をはっきりと主張するというのは一般常識としてあるようです。接続詞を上げるというのは初心者がやってしまいがちで、大人が子供に絵本を読むような話し方になってしまいます。「森のぉー↑リスたちがぁー↑」と、こんな感じではナレーションになりません。
主語と述語は、慣れないうちはマーカーを引くなどして、意識して抜き出しましょう。ほとんどの原稿が、「○○は(中略)●●です」というような主語と述語のある文章になっているはずです。また、ナレーションの語尾を下げると、まじめで落ち着いた雰囲気が出ますが、暗くなります。
語尾を上げると、元気があって明るいイメージが付き、楽しそうに聞こえます。原稿によって使い分けをしましょう。また、正しい姿勢で、腹式呼吸で話すことも基礎中の基礎となっています。滑舌のトレーニングも必要になってきますし、時間内に原稿を読み切る、スピード感覚も養う必要があります。
時間内に映像などに合わせてナレーションを行うのはとても難しいので、養成所などに通うなどしないと中々技術力が上がらない部分ではありますが、NHKは見本となるナレーションが多いので、録画して、マネから入ると良いでしょう。
民放のナレーターに憧れているという人も多いかと思いますが、民放の場合は笑いを取ったりするために、癖を出して独特の雰囲気作りをしている場合が多いため、まずは基礎となるナレーションの練習をするのが望ましいです。
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⇒ナレーションの練習用の原稿(文章)とセリフの上達方法を紹介
ナレーターになるための近道とは
ナレーターになるための近道としては、やはり独学するよりも専門学校や養成所に入る方が望ましく効率的と言えるでしょう。
とはいえ、養成所に入ったとしても厳しい道のりであることは変わらず、入ったから必ずナレーターになれるのかというと、そういうわけでもないのです。
入所してから事務所所属になるにはオーディションがあります。ナレーターとして経験を積むには、何れにしろ、どこかで学ぶ必要があります。
専門学校は、複数のプロダクションがオーディションをするのに対し、養成所は付随する声優事務所が運営していますので、将来所属する事務所があらかじめ決まっています。
ですので、養成所を選ぶ場合は、その事務所でいいのかをまず先に考える必要があります。専門学校ですと、月曜から金曜まで毎日レッスンがあるため、学業や仕事と並行して通うことはできませんが、初心者から通うことが出来ます。
一方で養成所は、入所に当たりオーディションがあり、ある程度の実力が無いと入れないことが殆どなのですが、レッスンが週一の所が殆どのため、学業や仕事と並行して通うことが出来ます。ナレーターや声優には、スカウトというものが存在しませんので、自分で積極的に発信する必要があります。
スカウトに近いものとしては、舞台で俳優として活躍していたら声が掛かった、というケースや、どこかでナレーションの仕事をしたら、それを聞いたスタッフさんが、指名でお仕事を下さる場合などがありますが、どちらも、自分の実力をどこかで出す必要があります。
また、仕事のほとんどが首都圏で行われるため、ナレーターを志すなら、上京する覚悟が必要だと思ってください。地方にもナレーターの仕事がある場合がありますが、量はガクッと減ってしまいます。
首都圏であれば、オーディションも何回も受けることが出来ますので、チャンスが増えます。一度や二度の落選でへこたれていては、ナレーターとして生き残ることが出来ません。
「絶対仕事をするぞ!」という強いメンタルも同時に必要になってきます。遊び半分では務まらない仕事だということも理解しておく必要があります。次の段落では、専門学校と養成所を少しご紹介します。
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ナレーターに近付く養成所や専門学校
ナレーターに近付くためには養成所や専門学校にてプロから学ぶことが一番。とはいえ、全国には養成所も専門学校も非常に沢山あるため、当記事で全てご紹介することはできません。
なので、数ある中でも通いやすい養成所や、伝統のある養成所、そして初心者でも通える専門学校などを集めてみましたのでご覧ください。自分の家から近い所はもちろんですが、それよりも自分に合った所、もしくは自分が通ってみたいと思える所を選ぶことが大切です。
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その①【専門学校東京アナウンス学院】
先日 #特別授業 のゲストとしてお越しいただいた、 #ナレーター の #阪井あかね さんの講座の様子が #東放学園 HPのニュース記事になっています✨ぜひご覧ください😊 https://t.co/C2iHJfKjBA pic.twitter.com/eIr4Cc93qz
— アナウンス科【東京アナウンス学院】 (@tokyoana_ana) 2019年5月31日
声優・俳優・お笑い・タレント・歌手・ナレーター・ダンスをカバーしている専門学校です。お問い合わせや各種のお申込みについては、安心のフリーダイヤル『0120-343-261(※必ず公式HPで確認しましょう)』から質問などをすることが出来ます。
体験入学もすることができます。公式サイトでは、機材の確認等、様々な情報が手に入ります。卒業生にはお笑い芸人の原口あきまささん等がいらっしゃいますが、他にも様々な先輩を公式サイトから見ることが出来ます。
その②【インターナショナル・メディア学院】
【自宅で声優への道】ボイスサンプル原稿を考えてみよう!営業のツールであるプロフィールとボイスサンプル。これで仕事が決まると言っても過言ではないとっても大事なものなんです!まずは色んな声優さんのボイスサンプルを聞いて、真似てみよう☆
— インターナショナル・メディア学院 (@media_gakuin) 2019年6月2日
インターナショナル・メディア学院は、年齢不問で随時募集している有名な養成所になります。学院長は『ドラゴンボールZ』シリーズのベジータ役で有名な堀川りょう氏です。
養成所ですので、オーディションに受かることが出来れば、将来的には『IAMエージェンシー』か『アズリートカンパニー』に所属することになります。
インターナショナル・メディア学院には週一から通うことができ、養成所の中では特に初心者を受け入れる傾向にあるため、通いやすいことも特徴です。ちなみに、実力がある方は飛び級することも可能です。
全国はもちろん海外にも拠点があり、転校費用も無料ですので、地方校から上京することが可能になります。また、無料でスタートできる『つうしん部』というコンテンツやアプリの配信を行っています。
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その③【日本ナレーション演技研究所】
【日ナレからのお知らせ】
これからでも間に合う7月入所
2019年度7月生募集開始!
ご希望の方は、5・6月の入所面接をお申込ください。
2020年度4月生も募集開始詳細はこちらhttps://t.co/kxvbUI85tb#日ナレ
2018年4月 難波校(大阪)、天王寺校(大阪)開校
2018年4月 スタートアップクラス開設— 日本ナレーション演技研究所 公式 (@nichinare) 2019年4月8日
日ナレの愛称で有名な、歴史のある養成所です。基本は週一クラスですが、週2・3回クラスもあります。資料請求は無料となっていますので、取り寄せると良いでしょう。問い合わせ先は東京の『03-3372-5671(※10:00~19:00)』となっています。
事務所預かりまで進める生徒は非常に極僅かと厳しい世界ではあるものの、グループプロダクションが6つもあり、公式サイトから各プロダクションのサイトに飛び、所属するタレントのボイスサンプル等を聞くことが出来ますので、大いに参考になることでしょう。
ジュニア声優クラスもありますが、基本的に通える年齢は中学3年生以上から40歳までと決まっています。入所に当たり、筆記と台詞、面接のオーディションがあります。審査料は無料なので、安心して資料請求ができます。
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その④【青二プロダクション】
#中井和哉 からのコメントです!#青二チャレンジ #この後美味しく頂きました pic.twitter.com/enIU8IbE88
— 青二プロダクション【公式】 (@aoni_official) 2019年5月31日
銀河万丈さん、古川登志夫さん、田中真弓さんなどが所属する、とても歴史あるナレーター事務所です。付随する養成所は青二塾となっています。
創立50周年を迎え、事務所が移転しているので公式サイトを良く確認しましょう。今までは資料請求に切手が必要でしたが、これからは無料で資料請求が出来るように準備を進めている最中のようです。
まずは、電話にて問い合わせしてみると良いでしょう。電話番号は『03-6455-5418(※必ず公式HPで確認しましょう)』です。声優、ナレーターにとても強い事務所となっているのでオススメです。ただし非常に厳しいとしても有名なので、確固たる意志を持って臨んでみると良いでしょう。
その⑤【テアトルアカデミー】
白木さんヴォーカルレッスン。音楽で活躍中のタレント育成に関わっている、東京校のヴォーカル講師 白木さんに、中高生の歌手志望の人達向けの特別レッスンを開催して頂きました。1人1人の歌を聞いて、的確なアドバイスをして下さいました。みんな目がキラキラで勉強になったようです。 pic.twitter.com/s4zSFH8vsc
— テアトルアカデミー札幌 (@theatre_sapporo) 2019年6月1日
赤ちゃんモデルの印象が強いテアトルアカデミーですが、ユース部門(高校生から39歳)とシニア部門(40歳以上)もあり、初心者でも基礎力を養うことが出来ます。何といっても年齢を重ねてからも通えることは非常に大きなメリットの1つです。
演技レッスンでは腹式呼吸や発声、姿勢の取り方から感情表現等を幅広く身に付けることが出来ます。入所に当たりオーディションを受ける必要がありますが、事務所等に比べると合格率も高めのようです。
イメージ通りで、どちらかと言えば俳優業に強いスクールとなっていますが、だからこそ得られる表現力や演技力はナレーションに大いに役立つことでしょう。
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今回のまとめ
ナレーターとして、まずは何から始めたら良いのかを大きく分けて二つの方法をご紹介しました。求人サイト等から申し込む方法と、専門学校または養成所で実力を付けるパターンです。
求人サイトの案件は小さい案件が多く、ボイスデータだけを送付要求される場合もあります。一方で、養成所等でしっかりと実力が付いた場合は、事務所がマネジメントしてくれるため、大きな案件にも出演のチャンスがあります。
ナレーターとしてはまずNHK等、基礎の塊ともいえるナレーションを参考にすると良いでしょう。何故なら、民放だと癖のある話し方を敢えてしている場合が多いからです。基礎を身に付けることが最優先ですので、まずは自分の声を聴いたりして自信を付けてみましょう。
録音された自分の声は、意外と普段と変わって聞こえたりするので、最初は慣れなくて気持ちが悪かったり、恥ずかしかったりするものですが、まずはここを乗り越えないと先へ進むことが出来ません。
自宅では腹式呼吸や滑舌のトレーニング等をすることが出来ます。原稿読みのタイミングやスピード、そして抑揚の付け方は独学しようとしても難しく、養成所や専門学校等に通って身に付く場合がほとんどです。
養成所のオーディションに落ちてしまう場合は、専門学校に通うことも視野に入れてみると良いでしょう。養成所は付随する事務所が決まっています。
一方で専門学校は、複数のプロダクションがオーディションをしに来てくれます。とはいえ、結局はどちらに通ってもナレーターとして事務所預かりになれる確率は低いです。
狭き門ですが、努力をすれば実力は必ず付きます。なので、一般公募のオーディションも受けながら養成所等に通うと良いでしょう。また、仕事のほとんどが首都圏になっているため、地方に住んでいる場合は上京を視野に入れておくと、思わぬチャンスが舞い降りるかもしれませんよ♪
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